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イノベーション

新規事業「放棄」「借用」「学習」

新規事業「放棄」「借用」「学習」という3つの視点から、既存事業と新規事業の関係を再定義

イノベーションに立ちはだかる壁は、技術や創造力ではなく、組織の機動性

高成長の可能性を秘めた新規事業(新会社)と、それ
に最も深く関連する既存事業(親会社)が円満に共存することはめったにない

親会社のビジネスモデルを放棄
成功要因の一部を放棄する必要がある。

新会社を設立するに当たって、CEOはきわめて広い領域について、現状を覆す覚悟で臨まなければならない。

具体的には、採用、社員の勤務査定、資格要件、指揮命令系統、意思決定権限、計画立案と予算編成、業績評価、管理指標、報酬、価値観、成功理念などがその対象

事業を定義する際、
「顧客はだれか」「提供する価値は何か」「その価値をどのように届けるのか」と問うことが基本だが、新会社の出す
答えは親会社のそれと異なってしかるべき

●放棄
新会社は親会社から距離を置く。
異なった7Sを構築する

新会社の幹部社員は社外から採用すべき
実働部隊を再編する
業績評価基準を一新する
業績評価基準をあえて複雑にする
新たな価値観を浸透させる

●借用

摩擦が激しいところ、IT部門や人事部の連携は避ける。

「メタ文化」(双方を包括するような組織文化)を築くことで、円滑な協力関係

大規模に借用する場合は、何らかのかたちで親会社の経営資源を補う。親会社が新会社を優先的に支援したくなる

経営陣の一人を、双方の緊張を予防するための事前対策、あるいは緊張が破壊的な水準に達した場合の仲裁。

時間とエネルギーの消耗をいとわず、かつ社内への影響力と人望に優れた人物

●学習
つまり、学習
スピードがカギを握る。

未知の要因をできる限り早期に解き明かすには、業績を予測する方法の学習に努める

新会社の学習プロセスのなかでも特に重要なのは、予測と実績の差を分析すること

新会社と親会社の業績を評価する会議は別々に開く

予測の質を向上することの重要性と、予測の無視、ねつ造、固定化がいかに学習プロセスを歪めるものか、新会社の計画策定に関係する経営陣に心底理解

新会社のトップを評価する際、業績よりも、まず学習能力と意思決定能力を基準にしなければならない

計画への責任
目標が達成できそうもないとわかると、保身、情報を隠
ぺいしたり、経営陣を学習プロセスから隔絶

計画のための作業量を減らして頻度を上げる

最新実績よりも変化率のほうが重要な場合

未知の要因を測定する